健康保険年金講座

身近な年金シリーズ

年金手帳を複数持っている場合には?

年金手帳には、変遷の歴史があります。年金手帳ができる前、国民年金、厚生年金では各制度別に国民年金手帳、厚生年金保険被保険者証がそれぞれ交付されていました。国民年金より先にスタートした厚生年金では、制度が始まった昭和17年6月から「労働者年金被保険者証」が交付され、昭和23年頃からは、名称が「厚生年金保険被保険者証」(白)になりました。さらに、昭和30年頃からは、サイズや色(緑)が変更になりました。

一方、国民年金は、制度が始まった昭和36年から「国民年金手帳」(最初は水色、次にカーキ色)が交付されていました。
昭和49年11月以降には、両制度の手帳が統一され、国民年金、厚生年金に共通の「年金手帳」(オレンジ色)になりました。この手帳には1冊の中に国民年金、厚生年金の記号・番号の記入欄があり、最初に年金手帳の交付を受けた制度から、他の制度に移った場合にも、新しい年金手帳の交付を受けずに済むようになりました。
その後、平成9年1月の基礎年金番号の導入にともない、「年金手帳」は現在のかたち(青色、基礎年金番号記入)になり、国民年金、厚生年金、共済年金に共通のものになりました。また、平成9年1月より、基礎年金番号制が導入されたことに伴い、それ以前に発行された年金手帳(オレンジ色)を持っている人には、「基礎年金番号通知書」が送付されています。

年金手帳はこのような変遷を辿ってきましたので、人によって持っている手帳が異なっていたり、複数持っていても心配はありませんが、厚生年金保険被保険者証や年金手帳を両方持っている場合や、年金手帳を2冊持っているような場合には、それぞれの記号・番号を基礎年金番号へ一本化するために手続きが必要です。手続きがされていない場合には、住所地の社会保険事務所で手続きを行ってください。
また、将来年金をもらうときに、自分に交付されたすべての手帳や被保険者証が必要になる場合がありますので、大切に保管してください。


※詳しくは、住所地の市区町村役場又は社会保険事務所でお尋ねください。


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